〜現代人は砂糖を摂りすぎている〜
精製された砂糖は人間に必要な栄養素であるたんぱく質もビタミンやミネラル類もゼロに近い無意味なカロリーだけの食品です。

こここ20年間の砂糖の消費量は、国民一人当たり、年間15kgから30kgへと倍増し、私たちの健康を蝕む食品として「甘い麻薬」と呼ばれ、最も減らしたい商品の一つとなっています。
日本人が一日に摂取してもいい砂糖の量は体重1kgに対して1gといわれています。
しかし40代を超えると男女とも30g程度が適量といわれています。

食品に含まれる砂糖の量

品名 容量 砂糖の量
清涼飲料水 250ml 20〜40g
菓子パン類 1個 15〜20g
チョコレート 38g 15〜20g
アイスクリーム 1個 15〜20g
甘納豆 100g 50〜60g
塩せんべい 100g 20〜40g
カステラ 100g 20〜40g
ドーナッツ 100g 15〜30g
天丼 1杯 5〜7g
カレーライス 1皿 5〜6g

心と体に及ぼす悪影響

砂糖を取りすぎると、どのような害を人体に及ぼすのでしょうか。

1.肥満になる
砂糖の摂り過ぎは必然的に肥満を招きます
2.虫歯になる
砂糖をたっぷり含んだ甘いお菓子ほど虫歯を作ります
3.集中力の欠如
砂糖は血糖値を急激に上げますが、下がる勢いも急激なので、人体は  激しいエネルギー欠乏状態になってしまうのです.そのため、頭がボーッ としてしまい、体はだるく、集中力の欠如を招きます
4.行動過敏症になる
集中力の欠如とともに、イライラしたり、うつ病状態になったり、感情の感 情のコントロールがうまくできなくなる行動過敏症の追い込まれます
5.筋肉を弱める
砂糖を取りすぎると、他のものをあまり食べなくなり、カルシウムやビタミンなど、筋肉にとって必要な栄養素が不足してしまう。
6.近視や目の奇形
砂糖は体内で代謝されるとき、ビタミンB群やカルシウムを大量に消費するため、視覚機能にも大きな影響を与えるのです
7.鼻血や貧血
これもビタミン、ミネラルなどの栄養素が不足するために起きやすくなる症状です
8.糖尿病
砂糖は一気に血糖値を上げるため、インシュリンという血糖降下作用のあるホルモンの分泌を盛んにします。これが長く続くと、その負担が大きなり、インシュリンによるコントロールが不能となり糖尿病となります

精神錯乱や死亡の例も

1.2.8は、だいたいの人が知っていることですが、3.4.5は炭酸飲料、果実飲料、乳性飲料など砂糖を多く含むソフトドリンクを大量に飲む青少年に著しく見られる傾向です。

行動過敏症は、暴力的で、すぐにキレル子供たちの予備軍といわれ、健康の問題とともに、大きな社会問題となっています。また、ペットボトルでソフトドリンクをガブ飲みしていた子供が突然、昏睡状態になったり、時には死亡する例や、行動過敏症の範囲を超えて、精神錯乱状態になる例もあり、砂糖の摂り過ぎは、もう限界にまできているといえるでしょう。

砂糖公害から身を守るために

砂糖は姿かたちを変え、あらゆる食品の中にはいっています。市販のカレールー、インスタント食品、漬物など、家庭料理の煮物などに使われる砂糖よりはるかに多い砂糖が添加されています。例えばカレールーの甘口、辛口、中辛は単に砂糖の量の違いです。とにかく甘くない食品にも砂糖はたっぷり入っているのです。

では、どうすればいいのでしょうか。

1.市販のソフトドリンクをできるだけ避け、家庭でジューサーを使って野菜ジュースや果   物ジュースをを作りましょう。甘味が必要な時は初蜜を使いましょう。
2.市販の御菓子を避け、手作りのお菓子を作りましょう。ジャガイモ、サツマイモなど自然  の甘味を楽しみましょう。
3.パンにバターやジャム、そして砂糖の必要なコーヒー紅茶はなるべく避け、ご飯に味噌  汁、海苔、納豆など和食に代えてみましょう。
4.砂糖によって大量に失われるカルシウムを補給する必要があります。カルシウムは煮  干など小魚で補給しましょう。
5.カルシウムと補給と同時にビタミンB群、C群を大量に摂取してください。玄米食、麦緑  茶などの活用もお勧めです。

インシュリンは治療薬ではありません

インシュリンは、膵臓から分泌されるホルモンであって、体内の糖の消費を促進し血糖を減少させる、働きをするものです。インシュリンの発見者であるバンティング博士も開発された薬のついて「これは治療薬ではなく、一時的な緩和剤にしかすぎません。糖尿病をなくす方法はただ一つ、砂糖の大量摂取を止めること」と言明しています。

江戸時代にもあった砂糖亡国論

日本で最初に「砂糖有害説」を唱えた人は、江戸時代の儒学者「中井履軒」という人で「文禄以来、短命で終わる者多しは、砂糖の到来のためなり。宮中に砂糖を入れ、下民これに倣うが如きは、言語道断。砂糖は薬として少量用うるに有効にして、一般に用うれば、その有害おそるべし」と言っています。

◎心理学的にも、過食症になる人や甘いものが止められない人は、不安感・依存感が強く寂しがりやと分析されている。それだけ精神と食べ物の関係は深い。ある少年鑑別所での実験の結果、砂糖を減らした少年の受ける懲役処分の回数が45%の減少した。家庭内暴力を繰り返す少年の食事から甘いものを除いた結果10日後にはまるで別人となった。そして、またもとの食事に戻すと、元の手のつけられない少年に戻ってしまった。という報告があります。